房総の祭事記 〜千葉の郷土芸能と民俗行事〜 モドル ホーム

洲宮神社御田植神事'10

その年の豊作を願ってなされる予祝儀礼で、毎年元日の朝に洲宮神社神前にて行われます。
羽織袴姿の作男が大声で唱える言葉に従って、まず氏子が竹の鍬で田うないの所作をします。
続いて牛の役の者が代かきを行い、作男が籾まきをします。
牛は、伊勢の暦の恵方によって選ばれた新婚が努めます。
最後に、早苗を模した松葉を手に、氏子が田植えの所作をして、行事を終えます。

洲宮神社御田植神事


◆作男の口上
月もよし日もよし神の御田植申す(三回)
向う見れば遠音神楽の音ぞする(三回)
空立ちの如くホイボイと(三回)
奥山の根笹に喰いついたる牛を呼べどもまだ来ない(三回)
呼べども呼べどもまだ来ない(一回)
ベーコベコベコ
月もよし日もよし神の御田植申す(三回)

境内では焚き火が焚かれる中、御神酒・甘酒・豚汁のサービスがあります。集まってくるのは氏子の人達ですが、一般の見物人にも甘酒などを接待してくれます。近くには安房國一宮の『安房神社』があります。先に安房神社に参拝してからの方が時間的に良いでしょう。また、洲崎にはもう一つの安房國一宮である『洲崎神社』があります。作男の口上がマイクで行うようになっていました。生声の方が良かったのですが…

奉納日:1月1日 9:45-関係者御祓い 9:50-御神酒 10:45-玉串奉奠 11:00-御田植神事 11:20-終了
伝承地:千葉県館山市洲宮921 洲宮神社