房総の祭事記 〜千葉の郷土芸能と民俗行事〜 モドル ホーム

鹿野山のはしご獅子舞'05

毎年四月二十八日の祭礼の際、九十九谷を一望する白鳥神社前の広場において演じられる。伝承によると、今からおよそ五〇〇年ほど前の永正元年(一五〇四)に聖徳太子の勅願によって創建された神野寺は、野火によって消失しました。しかし、紀州高野山の名僧弘範上人が、真言密教を布教するために霊地鹿野山を訪れたという。その時、上人の徳を慕って木こりたちが移り住んだといわれている。彼らは、遠く離れた故郷の奥高野をしのび、獅子に託して舞ったのが、はしご獅子舞の始まりであると伝えられる。当時、奥高野には牡獅子が住んでいたといわれ、それを慕う牝獅子が断崖を模したはしごの上で恋いこがれ荒狂うさまが、演じられる。はしごのかたわらの榊は、牡丹の花にたとえたものであるといわれ、牝獅子は牡丹の咲く様を見て一層郷愁の思いにかられ、乱舞するものである。さらに、この日は「花嫁まつり」とも言われている。昔から白鳥神社は縁結びの神として知られ、夫婦そろって参拝すると幸せになるといわれている。かつては、白鳥神社の祭と神野寺の夜祭りは、一対をなして行なわれていた。神野寺の夜祭りは、若者たちの出会いの場であった。そして、夜祭で結ばれた二人が、翌年の春の白鳥神社の祭に、結婚式の衣装を着てお礼参りするならわしがあったが、近年はその面影も薄らいできた。今では鹿野山にだけ残るこの珍しい獅子舞は、県の無形民俗文化財に指定されています。

鹿野山花嫁祭り予定表


05:30 自治会館集合
06:00 祭礼準備 神野寺大幟掲揚・一本柱万度型山車 飾り付け/出発地点まで移動等
09:00 自治会館集合・小宴
10:00 一本柱万度型山車 出発(大塚屋旅館駐車場)
10:30 一本柱万度型山車 休憩(鹿野山神野寺前)
11:15 一本柱万度型山車 到着(九十九谷公園)
11:30 鹿野山神野寺 春季大会式 大護摩供(安全祈願守札→はしごの頂上へ貼付)
11:30 白鳥神社神事(玉串奉奠・安全祈願)
12:00 来賓挨拶
12:30 はしご獅子舞奉納(九十九谷公園)
13:30 昼食・小宴
14:30 一本柱万度型山車 出発(九十九谷公園)
15:30 自治会館帰着

「鹿野山のはしご獅子舞」は午前十時から曳き廻される「一本柱万度型山車」も見物の一つです。
君津市内では清和市場の祭礼でも「一本柱万度型山車」を見る事が出来ます。

奉納日:毎年四月二十八日 10:00〜15:30
伝承地:千葉県君津市鹿野山118 九十九谷展望公園(白鳥神社前)