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2018 |
三又、黒原地区の大山祇神社では、毎年十月の第一日曜日に秋の祭礼が行われます。当日は、子供神輿と囃子連の山車が地区内を一日掛けて渡御します。地元地域に江戸時代後期から伝わる伝統芸能と、それを守るべく活動している大山睦会を紹介します。大山睦会は、女性を含む二二名の会員で構成され、三又・黒原地区に伝わる、芸能を絶やす事なく次世代へ残そうと、一年を通じて活動している地元有志の集まりです。地元の囃子と神楽は、一度途切れてしまいましたが、今の会員によって、二〇数年前、復活させる事ができました。昔の事を知っている、数少ないお年寄りへの聞き取りや、ルーツとされる君津地区を訪ねたり、近隣地区との交流など、数年を掛けて長い間眠っていた、神楽やそれぞれの面に命を吹き込む事が出来ました。それ以来小学生、中学生に笛・太鼓を教え、大人たちは、囃子と神楽の練習及び、技術の向上に努めています。祭り当日、子供達やお年寄りが楽しみにしているのが、「玉神楽」と呼ばれる演目です。三又・黒原地区の神楽は、雌の神楽と言われています。自分の口から出した赤い玉を、愛おしむ様に転がし、遊びます。やがて神楽は寝てしまい、その赤い玉を奪おうと、赤鬼が登場します。赤鬼は鍾馗の剣により成敗され、倒れ込んでしまいます。その赤鬼を何とか助けようと、おかめ、ひょっとこ、医者どんが、観客を巻き込んで、ユーモラスな物語を繰り広げます。最後は、医者どんの懸命な診察、手当てにより息を吹き返した赤鬼は、皆に囲まれ、相撲をとったり、肩を組んだりしながら、楽しく輪になって踊ります。目を覚ました神楽は、ひと舞いした後、観客の中に入り、赤ちゃんからお年寄りまで、全員の健康と幸せを願い、それぞれの頭を噛んで回り、演目は終了します。《広報おおたき No.589 H29.9.25》
三又・黒原の神楽
Nikon Df + AF-S NIKKOR 28-300mm F3.5-5.6G ED VR + SpeedLight SB-910
※10:30〜13:00の村廻り道中に自販機箇所は三ヶ所(カエム農園・総元駅・しせき酒店)のみ、食料品店は無し。お食事処は一ヶ所(割烹郷土料理たけのこ)のみ。