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仁我浦では、共有地財産の関係から旧戸(昔から住んでいる家)と新戸が明確に区別され、共有地の所有権を持つ旧戸(現在は五三戸)はキョウユウと呼ばれ、昔からの深いつながりが今も続いています。綱つりは、区内に住むキョウユウの行事で毎年一月二八日に一戸から一人ずつ参加して行われます(一部新戸が混じる)。キョウユウは四つの台に分かれ、上台で三ヶ所、中台、下台で各一ヶ所、橋の下で四ヶ所の各むら境に、流行病など悪いものがはいらないようにとの意識で御神酒をかけたダイジャ(大蛇)を飾ります。なかには上台のように男性主体で作る所もありますが、他は女性が中心となって行っています。ダイジャの頭部は三つ編みの要領で作りますが、その形態や胴部から下げる草履・桟俵・束子・御札・賽子の有無など、台により伝承の相違も見られます。製作後は当番宅(上台は決まった家)でオコモリをします。《災いくるな!−境をめぐる年中行事− 千葉県立房総のむら》
仁我浦の綱吊り
※仁我浦は七戸の女性が当番宅を毎年変えながら作っている。かつて仁我浦では他の集落でも作っていたらしいが、現在残されているのは「和田浦駅」周辺の集落のみである。