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2015 |
毎年二月八日に豊栄地区で行われます。この日は、オダイナンニャの日といって厄を払わなければならないとされています。隣接する地区では、獅子舞が行われたり、経を入れた箱を担いだ者が一軒一軒回り土足のままで家に上がるといった行事が行われます。時曽根では、藁の大蛇を三体作ります。西福寺の跡地に建てられた公会堂に八時半頃になると人々が集まって作り始めます。座敷で作られるのは、寺のお堂で製作されていた名残です。参加するのは、もとからいた二〇軒くらいの男達です。後の飲食の準備も含めて女性は一切関わりません。形の特徴としては、蛇の上顎と下顎では異なった編み方をすることです。完成した蛇には、市内にある西光寺からいただいたお札をシキミ(地元の人は香葉と呼んでいます)と共に蛇の口にさし込み、御神酒を飲ませて魂を入れます。皆で酒を飲み交わした後、蛇は、三本あるむら境の道端の木に一本ずつ掛けられます。《災いくるな!−境をめぐる年中行事− 千葉県立房総のむら》
時曽根の大蛇まつり
Nikon Df + AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8G ED + SpeedLight SB-910
平成廿七年は、雨天の予報が出ていたので、蛇の飾りつけ作業も例年の日程よりも早く午前中に行われる事になったが、蛇に御神酒を上げていたら、大粒の雨が降り出した。雨に濡れながら、三ヶ所の定位置に各地区が歩きながら運び、脚立を利用し取り付けた。例年であれば、蛇作り作業が終了したら、公会堂(コミュニティセンター)で直会の飲食をしてから、十四時過ぎ頃に飾り付け作業が始まる。藁蛇は集落に侵入して来る、疫病や凶事などに睨みを利かせ、朽ち果てるまで守っている。