房総の祭事記 〜千葉の郷土芸能と民俗行事〜 モドル ホーム

取香の香取様'13

側高神社には、香取神社(香取様)も合社されていて、わら人形はそちらに奉納される。
区内に3つある班が年番で当番となり、当日の九時頃から、共同利用施設(円勝寺の脇)に集まり、侍を模した人形五体を作り十一時頃に完成させたら、神主さんと一緒に香取神社に奉納となります。例年4月第一日曜日に行われている。4月第一土曜日は、側高神社において「取香の三番叟」が行われ、その翌日となります。

取香の香取様


◆取香の三番叟[2011/04/02]
側高神社境内を散策中に興味深いものを見つけた。それは、本殿後ろに役目を終えて無雑作に立て掛けられていた、これはどう見ても、鹿島人形(人形送り)のワラ人形です。状態は風雨にさらされ、かなり悪く制作してから大分時間が経っている。いつ頃に作られたのだろうか…この取香では今でも、人形送りの人形を作って綱吊りとして利用しているようだ。空港が無かった時代は、囃子言葉と供に村境まで人形送りを行ったに違いない。

側高神社の本殿後ろに香取神社があり、五体の藁人形が竹に刺さり奉納されている。
竹の下側にはそれぞれに藁苞(わらつと)があり、お米が込められている。
これは、取香村の鎮守を任された異形の人形達への食糧なのかも知れない。
※下三つの写真は2011/04/02に「取香の三番叟」の時に撮影された写真です。

奉納日:毎年4月「取香の三番叟」の翌日 9:00〜12:00
伝承地:千葉県成田市取香276 側高神社 / 成田市取香373-2 円勝寺