房総の祭事記 〜千葉の郷土芸能と民俗行事〜 モドル ホーム

榎戸獅子舞'12

この獅子舞は、寛永元年(一六二四〜一六四四)頃、当時、佐倉城主であった土井利勝が榎戸新田村の開発とともに村民に娯楽を与えようと佐倉地方から導入したと伝えられるものです。以来、戦中・戦後等を除き、天下太平・五穀豊穣を祈願して地元の人々によって受け継がれてきたものですが、近年は、後継者不足等により平成九年(一九九七年)を最後に獅子舞の奉納を中断せざるを得ない状況となっていました。榎戸区と榎戸獅子舞保存会の皆さんは、このまま貴重な文化財を消滅させてはならないとの思いから、一丸となって努力を積み重ね、平成二〇年(二〇〇八)に奉納舞の復活を成し遂げられました。

榎戸獅子舞


◎八街歴史探訪(35) 江戸時代の八街F
榎戸大宮神社には、江戸時代の初め頃から伝わる伝統的な獅子舞があります。当時佐倉城主であった土井利勝が、榎戸新田村の開発とともに、村民に娯楽を与えようと佐倉地方から導入したと伝えられる三匹獅子舞で、近隣では、酒々井町墨地区や馬橋地区でも行われています。これら獅子舞は、幾度かの存続の危機を乗り越えながら、天下太平・五穀豊穣を願って地域の人々に受け継がれてきたものです。八街市では、文違地区でも獅子舞が行われていましたが、明治時代の初め頃、獅子舞の道具を保管していた浄星院という寺が火災にあい、廃止されてしまったため、榎戸獅子舞は市内唯一で貴重であることから、昭和五四年に「市指定無形民俗文化財」に指定され、榎戸獅子舞保存会も発足しています。最近では、二年に一度、十月十九日の榎戸大宮神社の祭礼で奉納されており、保存会の活動としては、八街北小学校五年生の授業の中で榎戸獅子舞の指導を行い、子どもたちへの伝承にも力を入れています。榎戸獅子舞は、始めに、雌獅子、中獅子、雄獅子それぞれが舞い、次に中獅子による「幣束抜き」、次に雄獅子による「剣の舞」、最後に三匹が舞い踊る「ブッソロイ」で舞い納めます。保存会の活動は、残念ながら平成二八年度をもって一時休会となっていますが、郷土資料館では、榎戸獅子舞のビデオ(平成二〇年撮影)を開館時間中放映しています。《広報やちまた 平成二九年七月一日》

◎祭事を撮影するにあったての注意事項
・舞が始まったら拝殿を正面から横切ってはいけません
・真正面からの撮影は出来ません
・ほぼ正面からの撮影は拝殿柱の右外側か左外側かになります
・拝殿内には役員がいますので立って撮影は出来ません

※今回は撮影レンズの選択を誤ってしまった。最初から28-300mmで撮影していれば良かった…
※お囃子は録音で流します。

奉納日:十月 第三日曜日 10:00-11:15
伝承地:千葉県八街市榎戸510 大宮神社