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2015 | 2012 |
人見神社は、新日鐵君津製鉄所の南に位置する人見山の山頂に所在し、旧十七ヶ村(君津、富津の海岸地域)の鎮守の氏神として崇拝されている。社伝によると、平安中期の名門、千葉氏一族が代々守護神として崇敬してきた妙見大菩薩を、上総介に任ぜられた平忠頼が鎌倉の地から人見山に移し祀ったと伝え、両総妙見の一つとして広く知られている。祭礼は毎年七月二十二日に行なわれ、神事の中に「おめし」と呼ばれ三五〇年余の伝統のある神馬奉納の儀がある。この起源には大阪夏の陣(一六一五)に出陣し、負傷しながらも抜群の手柄をたてた飯野藩主保科氏の先祖の姿をそのまま奉納したという説と、領主小笠原氏が、奉納したものという説とが ある。いずれにしても村々の浜の大漁と岡の豊作を祈ってこの行事を受け継いで きたものである。この神馬は雄馬で祭礼を指揮する祭礼支配人によって決められ、馬主の承諾を得て、五月の吉日を選んで双方にて結納の式が取り交わされ、神事は七月十六日小糸川で神馬を浄める垢離取(こりと)りの儀式があり、祭礼の日、神輿が奉納されるとすぐに、鼻竿持一人、ロ取りが左右に一人ずつ計三人が馬と共に 石段をかけ登り、裏坂を通って神社の拝殿に躍り込む。社殿内を東回りにまわって、滞りなく回り終えた年は豊作になるといわれ、めでたく終わって関係者で手打式があり、宮司から馬主に御幣が授けられ、保科家より奉納されたと伝えられる鞍(くら)に結びつけ儀式が終わる。鼻竿に用いられる真竹は長さ十二尺(約3.6メートル)、太さ(円周)約一尺(約三〇センチ)で節は十二ヶ月になぞらえて十二節の竹でなければならない。
人見神社の神馬
Nikon D800 + AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8G ED
神馬が石段を駆け上がる場面は最初の一ノ鳥居の場所だけ、頂上付近で待っていても馬は石段から来ません。石段の駆け上がりを終えた神馬はトラックに乗せられ、人見山の裏にある参道から頂上にある、人見神社へ向かいます。見学者とカメラマンは表参道の長い石段を登って、山頂を目指します。山頂付近には、先に登った若衆が待機をしています。山頂からは眺めも良く、絶景を味わえます。十時頃に再び神事が開始され、若衆がお振り(おぶり)を拝殿へ土足のまま駆け込み、拝殿内をぐるりと一周し、鈴縄を取り外し、社殿を西廻りに三周します。神馬は若衆の鈴綱外しが終わった後に社殿内に入り、東回りにぐるりと二回輪を描きます。その後、神馬は御幣を取り付け山頂での儀式は終わります。
※この祭事を撮影するにあたって、車で来られる方は獅山GC付近にある臨時駐車場をご利用ください。
※七月二二日が土曜日もしくは日曜日の場合は、その日に開催する。