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千倉町白間津には平成四年に「白間津オオマチ(大祭)行事」として国の重要無形民俗文化財に指定された祭りがある。この祭りは日枝神社の祭りであって、四年に一度、七月中旬の金土日の三日間にわたって行われる。この大祭は近隣の各市町村にもよく知れ渡っている。白間津の日枝神社では毎年、一月十五日(現在は十五日前後の日曜日)の「春祈祷」の行事に奉納芸能が行われている。地区の多くの人びとはこれを見に来るが、近隣地区や一般にはあまり知られていない。白間津の春祈祷は一月十五日の成人の日に行われてきた。しかし、日取りが変わってからは成人の日に合わせて行われるようになった。なお、「春祈祷祭」として、春祈祷の折に舞台を組んで、鳥刺し舞や万歳などを演じるのと同じように、和唐内や鬼鍾馗が演目の中にあって演じられるのは、四年に一度の白間津オオマチの中間にあたる三年目であることから、白間津では「もうひとつの白間津の祭り」として、世間に喧伝している。春祈祷神楽は白間津の大祭の行われる日枝神社の境内に舞台を架設して行われる。大祭のある前後三年間は神社で祈念したあと、午後からお浜出や村廻りをして、悪魔払いの祈祷をするだけであるが、大祭の行われない年は白間津青年会の会員によって舞台が組まれ奉納神楽として演じられる。《元記事を一部修正しました》 房総の祭りと芸能 -南房総のフィールドから- 田村勇
白間津の春祈祷 略式祭
Nikon D300 + AF-S NIKKOR 16-35mm F4G ED VR
旧千倉町白間津は国指定重要無形民俗文化財の「白間津のオオマチ」で知られている地域である。一月の早春に金盞花・金魚草・ストック・ポピーなどの路地花が咲き誇り、色鮮やかな光景が楽しめる。午前中に神事が執り行われ、その後は直会となる。午後一時に一同が神社に参集し、社殿の階段下に揃い、代表者が神前に「平成〇〇年、お浜降り行って来ます」と挨拶をする。その後、漁港近くにある「厳島神社(弁天様)」へ歩いて移動し、舞を奉納する。次は近くにある「房州ちくら漁協(白間津コミュニティ集会所)」の中で舞う(一般見学可)。その後は老人介護施設へ施設の車に乗って移動する。三〇分ぐらいで戻って来る。(要請があった場合)続いて、役員や要請のあったお宅の中で舞い、最後は日枝神社境内にある「青年館」で舞って舞納めとなる。
※春祈祷祭は境内に仮設舞台が組まれていれば行う。必ず行う訳ではないので注意が必要です。
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