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2011 |
本芸能の伝承されている八幡神社は、古くは鶴舞八幡宮と称して、鎌倉期に鶴岡八幡宮から分社したものと伝えられ、神楽ばやしもかなり古い時代から伝承したといわれるが詳細は不明である。六手の神楽ばやしは毎年四月一五日(春祭)と、九月一五日(秋祭)に神社の拝殿や屋台で演じられ、かつては大太鼓一人、小太鼓二人、笛方数人、すり鉦一人をもって構成されていたが、現在は各楽器共に演じ方が倍増され、市域の文化祭や、団地の夏祭等に出張公演されるようになった。曲目は祭の盛況を表現する「新ばやし」に始まり、祭儀の進行を告げる「宮昇殿」、そして江戸からの伝播と伝える「神田丸」と続く。また引屋台が神輿の渡御と共に町内を巡行する時には、道中ばやしの一つである「ばかばやし」が屋台上で演じられる。かつては小糸川流域の各地に、この種の神楽ばやしが数多く伝承され、四季折々の祭礼や年中行事に演じられてきたものである。近年、その継承母胎であった地域の青年団組織が解体する中で、その多くが消失の傾向にあったが、当八幡神社では昭和四十五年指定と共にいち早く保存会を組織して、伝承と高揚に努力した。中でも青少年を対象に夏休みを初め、年間の休日を利用して講習会を行い、地域ぐるみで後継者の育成にカを注ぎ、かなりの効果をあげて今日に至っている。
六手の神楽ばやし
六手の各集落毎四ヵ所にてお囃子を演奏し奉納します。獅子舞はありません。
最後に神社の拝殿前にて演奏があるそうですが、この日は終盤に小雨が降り始め中止になりました。
※村廻り神幸奉納は平成廿五年(二〇一三年)で最後となりました。