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2006 |
国道127号線をやや東へ入った静かなたたずまいの長泉寺の境内で房州里見大黒天の祭りが行われます。
長泉寺には里見大黒天像があり、里見義頼から知行奇進状とともに拝領したといわれています。
大黒天像は木彫りです。大黒天像を祝う祭りは午前零時より行われます。
境内や参道には多くの出店がでて賑わいます。甘酒などのサービスもあります。
祭りの当日には近隣から多くの人が訪れます。
房州里見大黒天の祭り
深広山長泉寺の木彫大黒天像は、元亀4年(1573)に深名村平兵衛の娘もちが、里見家乳母の役目を終えて下がるとき、岡本城主義頼公の奥方より、知公寄進状と共に拝領したものである。大黒天像の大きさは、像高32センチ・肩幅23センチ・俵高9.6センチであり、ふくよかなお顔には気品がある。知公寄進状は、乳母おちへの手紙として知なれ「なをなを ふかな(深名)にて、てんち(田地)三くわんめ(貫目)まいらせ候………」と書かれたものである。貫とは当時の知行高を表す単価のことだが、寄進を受けた田地は、30アールほどの良質田で、今も長泉寺寺田と呼ばれ深名に残っている。大黒天像のことは知行寄進状に書かれていないが、文面の最後に押されている朱印が、大黒天の像であるところから、伝承通り里見家より拝領されたものと考えられる。