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2005 |
福沢地区の金気神社(天王様)は海難と風邪よけの神様として知られています。昔むかし、ある浜に金尾谷の天王様を厚く信仰する漁師が住んでいました。毎年、定めた日に必ずお参りをしていましたが、ある年、都合があってお参りを欠かしてしまいました。すると、その後、漁に出るたびに海が荒れるようになりました。漁師は「天王さまの罰かもしれぬ」と思い、急いでお参りにいくと、それからというもの、海はなぎ、漁に出るたびに大漁となりました。この話はたちまちに広がり、「金尾谷の天王様は風を鎮める神様だ」と言われるようになりました。例大祭には近隣から多くの人が訪れ出店もでて賑わいます。地元の青年団が準備するヨシに杉の葉とお札をつけた御守りには「過ぎ(杉)た年は風(風邪)も静かで良し(ヨシ)」と書かれ縁起をかつぐ人がたくさんいます。また、多くの若者も参加して祭りを盛り上げます。福引大会も行われ老若男女が楽しめます。
金気神社例大祭
戦後、科学の発達により、海難事故が減ったため、風に対する恐れが薄らいできました。
また、金気神社に祀られている神様(素盞鳴尊:牛頭天皇)が疫病を治める神様でもあったため、現在では風邪よけの神様としてよく知られるようになりました。現在、祭りは二月十一日と七月十五日付近に行われています。