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2018 |
千葉県で古くから行われてきた、端午の節句の大凧あげは、国の「記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財」に選択されています。今回は、千葉県内のさまざまな凧が、ゴールデンウィークの袖ケ浦に集合します。県内の凧保存会による迫力ある節句の大凧あげの実演や、参加者の皆さんで凧あげを楽しむイベントを開催します。参加費は無料ですので、ぜひお越しください。県内凧保存会による凧あげ競演:日本の凧の会千葉県支部・袖ケ浦市凧保存会・上総本納凧保存会・市原市凧保存会・袖ケ浦市郷土博物館・千葉県教育委員会
◎関東の大凧揚げ習俗
凧は、世界各地にある遊具ですが、東アジア・東南アジアを中心に色濃く分布しています。日本では、凧揚げの習俗が江戸時代中期以降全国で行われるようになりました。主に正月の遊びとして知られていますが、五月の端午の節供に、子供の初節供を祝って揚げる習俗が各地に残されています。子供の成長を祈って揚げるもので、大きな凧を揚げる場合が多く見られます。関東地方では、千葉・埼玉県、及び神奈川県の一部で五月五日に大凧が揚げられます。千葉県内では、上総地方の上総トンビ・長南トンビと呼ばれる袖凧(そでだこ)、安房地方の唐人凧(とうじんだこ)などが揚げられます。袖凧では、成長祈願にふさわしい「鯉」「金太郎」などや、祝いの「鶴」「高砂」、また家の繁栄を祈る「家紋」などが図柄に選ばれます。唐人凧は、細長い独特な形をしている凧で、「家紋」や「龍」「松竹梅」などの文字が描かれます。凧にまつわる様々な伝承とともに、製作技術など注目すべき点が多い習俗といえます。《房総の祭りと技/千葉県文化財保護協会》
かずさの国 凧あげフェスタ'18
平成三十年五月四日(金・祝)
◎袖ケ浦市凧保存会
上総地方に伝わる「袖凧」の伝統文化並びに技術を次代に引き継ぐために、技術を学び、伝承・普及することを目的とし活動しています。新春・端午の節句頃、文化の日頃に夫々凧揚げ会を実施するほか、博物館や公民館などで展示会や凧作り教室を開催し普及を図っています。袖ケ浦市郷土博物館
友の会「凧の会」