房総の祭事記 〜千葉の郷土芸能と民俗行事〜 モドル ホーム

笹の神楽'13

◎夏祭り(八月十一日)
地区民にとっては盛大の行事で祭りの前日は青年団員・氏子役員・区民の一部が出て境内の掃除、幟立てをした。特に幟竿は太くてロープで曳くもの、梯子の先で支えるもの等たいへんな仕事であった。夏祭りの当日は早朝から何軒もの露店商が準備にとりかかり祭りを盛り上げた。神楽は七基も出て現在の中央青年館のところからマテ(幟旗)を先頭に順次入社し子ども・年寄りがそのあとに続き、まさに区をあげての祭りであった。しかし昭和十二年の支那事変の頃から祭りも派手に行われなくなり、二十年の終戦をむかえ神楽の役者も復員し、笹単独で神楽奉納は続けたが、神楽奉納を担当した青年団員も役者不足から一時は氏子返上の話も出たが後継者ができて中断することなく今日まで続いていることはありがたいことである。なお、八月十一日の山神杜の集りだけでなく、八月七日の亀山神社(滝原)、十五日の大原神社(平山)の祭りにも毎年参加し神楽奉納をした。《笹生活史 昭和五十七年三月》

笹山神社 夏季例大祭
平成廿五年八月十一日 次第


09:30 安全祈願 → 移動(出光GSがある丁字路まで)
09:55 祝杯
10:00 山神社へ「役員・幟差し(幟旗)・屋台(神楽宮)」巡行
10:20 到着後祭典
10:50 神楽奉納
11:20 終演
11:30 直会

◎神楽歌
一、千早振る 天の岩戸を
   あ〜 なんだこら 押し開く
二、日の出は ここにと
   あ〜 なんだこら 東山
三、小野の儀式は 錦の袖を
   折りかざせりょう まどのはじめなり
四、儀の麗人の 楽を調へ
   蘭陵の袂を 翻す
五、天下泰平 五穀成就と
   奉る
六、皆白妙の 御幣を持って
   悪魔を払う そこで
  泰平楽世と 改まる

亀山ダム湖畔の近くにある、山神社。夏祭りは午前九時三〇分に神主が安全祈願をして祭りが始まる。境内に置かれている屋台を曳き廻す地点まで運んで、九時五十五分に皆で祝杯を挙げてから開始となる。先頭に幟旗、次に先導役と思われる道化が踊りながら屋台の前方を進む。屋台には、神楽宮が安置され、獅子頭が鎮座している。神社に到着後、祭典が執り行われ、その後に神楽奉納となる。舞いは「いれこみ、山、前がり、おんべ、すず、くるい、なかの舞、十六の舞、しめ」である。一月七日(直近日曜日)の湯立神事と初神楽(本来は一月二〇日)、八月十一日の夏祭りに神楽が奉納される。また、亀山湖畔の紅葉祭りにも毎年ゲスト出演している。
※湖畔の公園に駐車場とトイレがあります。
※屋台巡幸の経路に自販機があります。

奉納日:毎年八月十一日 09:30-11:30
伝承地:千葉県君津市笹 山神社