房総の祭事記 〜千葉の郷土芸能と民俗行事〜 モドル ホーム

坂畑の神楽'12

JR久留里線の終点・上総亀山駅から徒歩十分ほどで坂畑地区に着く。午前八時に坂畑自治会館前から、屋台が区内を巡り九時三〇分頃に戻って来る。自治館前で屋台に神楽宮を乗せ神主の到着を待ち、頃合いを待ち屋台を鳥居下までお囃子と共に曳いて行く。ここから山頂にある神社まで、急勾配な石段が続いている。お囃子の太鼓などを担ぎ上げ山頂へ持って行くが、神楽宮は石段を上がる事はなく、屋台の中で待機をする。全員が山頂へ登り詰めたら、式典が始まる。十一時二〇分頃、式典も終わり、奉納が始まる。最初に地域の子供がお囃子を奉納する、その後に神楽の奉納となる。神楽は「前かがり・御幣の舞・鈴の舞・くるい」である。

坂畑 山神社 夏季例大祭
平成廿四年八月五日 次第


08:00 山車巡幸(坂畑自治会館)
09:40 山車帰還(坂畑自治会館)
10:00 山神社へ向かう
10:20 山神社祭典
10:50 子供囃子奉納・神楽奉納
11:30 終了
12:00 直会(坂畑自治会館)

◎神楽歌
千早振る 天の岩戸を(アーコリャ) おし開き
これぞ神代の(アーコリャ) 始めなり
神をいさめて(アーコリャ) 一舞り
伊勢の国 渡会郡(アーコリャ) 日の神 天照大神宮
皆白妙の お幣を似て 悪魔を払う そこで楽 太平楽代と 改まる

◎山神社 〜 昭和二年 千葉県君津郡誌・下巻 君津郡教育会
亀山村坂畑字本代に鎮座す。祭神は大山祇命なり。境内九百四坪。地勢高燥にして、東は耕地に臨み、西は山林に連り、南北は山脈に接続して、頂上略々平坦にして、巨木老樹蓊蔚として枝を交ふ。社伝に云ふ、元禄元年(皇紀二三四八)九月十九日創建し、安政三年十一月廿三日火災に罹り社殿及宝物。文書を焼失し、翌四年九月廿九日再建の功を竣ふと。一説あり。本社の剏建を元禄元年となせど、安政三年の火災に社殿と倶に古文書・記録類烏有に帰したれば、創建年月を徴するに足るものなく、また社域内に林立せる老樹を観るも、其樹齢二百三十余年にはあらさせるべく、少くも四百余年を算すべければ、単に樹齢より推測すれば剏建は戦国時代なるべしと云ふ。社格村社にして大正三年六月三十日会計規程適用神社に指定せられ、同四年八月六日神饌幣帛料供進神社に指定せらる。祭典は六月二十八日に行はる。

幣舞・鈴舞はピントが合っていなかった…
式典が終わると、見学者は拝殿内部から見学する事が可能になります。
神楽囃子はテープ音+生太鼓になっています。
※駐車は自治館前の空スペースに屋台の通り道を塞がないように止めて下さい。
※近くにある、亀山コミュニティセンター(上総公民館亀山分館)に止める場合は館内にいる人に断りが必要になります。(地域の人曰く避難場所だから、どうのこうの…)

奉納日:八月上旬 土曜or日曜
伝承地:千葉県君津市坂畑104 山神社