房総の祭事記 〜千葉の郷土芸能と民俗行事〜 モドル ホーム

大坂の神楽'11

毎年八月十六日の浅間神社祭礼にて奉納される。社殿は岩田寺境内にあり、拝殿で舞が行われる。拝殿後方には浅間神社の石碑が二つある、その後方にそびえる山が「上総富士」と呼ばれる山である。山頂にも浅間神社(祠)があるが、山頂付近はゴルフ場が整備されている。祠はクラブハウス付近にあり参拝が可能だ。ちなみにゴルフ場の住所は“君津市大坂富士山”となっている。獅子舞は「布・幣・鈴・狂い」と行われる。演者は若い。囃子方は拝殿左側に位置し演奏が行われる。囃子方の前にマイクがあり、スピーカーを通してお囃子が流される。空いている場所は役員が座り、鈴舞の時に神楽歌を唄う。

大坂の神楽


◎神楽の演目
神楽の演目には、まえかがり、おんべの舞、鈴の舞、くるいなどがある。
まえかがり:一人で歩けない幼児期をあらわしたもので、手には何も持たない。
おんべの舞:舞手がご幣を持って舞う。周りを払い清めるよう。
鈴 の 舞:手に鈴を持って舞う。ここで神楽歌が挿入される。
く る い:血気盛んな少年期を表現する。ここで獅子は二人たちとなり、前獅子は獅子頭を
      両手で操り、下から上へ、左右に大きく時には激しく頭を動かし、クライマック
      スでは獅子が暴れる様子を演ずる。

◎神楽歌
  オーエ
一 千早振る 天の岩戸を ァ コリャ
       押し開き ァ ズイトズイト
  オーエ
二 いざや神楽を ァ コリャ
        舞いらする ァ ズイトズイト
  オーエ
三 神楽と書いたる 二文字は ァ コリャ
   神楽しむと ァ コリャ 書くぞかし ァ ズイトズイト
  オーエ
四 神も楽しむ ァ コリャ
      御神楽なり ァ ズイトズイト
  オーエ
五 かほど目出度き 折からは ァ コリャ
     みな白妙の 御幣をもって
              太平楽世と

君津市大坂(おさか)地区の鴫畑(しぎはた)集落では、毎年九月九日午後一時より、集落入口で等身大の藁人形が作られる。
これは、集落内に疫病や災いが入って来ないようにする為の呪術的なおまじないである。
鹿島人形(大坂鴫畑)

奉納日:毎年八月一六日 10:00-式典 10:30-奉納舞 11:10-直会
伝承地:千葉県君津市大坂638 浅間神社(岩田寺境内)