房総の祭事記 〜千葉の郷土芸能と民俗行事〜 モドル ホーム

別所の獅子舞'09

約八百年前から、獅子頭を冠りお囃子を付けて村内を廻り、悪疫退散と五穀豊穣を祈頗する行事として始められたと伝えられる。この獅子舞は、後に猿楽・能楽なとの所作を取り入れ郷土芸能として発展した。今日の形態を整えたのは江戸の初期ごろといわれ、当時は春・夏・秋の年三回演じられた。明治初期からは夏だけ行われるようになった。かつては“綱渡りの舞”・“謡”などもあったが、現在は往時の村内巡回の名残でもある“道笛”に始まり、“讃仰の舞”・“愛楽の舞”・“鎮護の舞”・“降伏の舞”から成り立っている。代々、氏子の長男が大獅子・中獅子・女獅子に扮し、勇猛な姿や愛情の様を表現しながら舞う。特徴は祈願獅子舞とし、この勇壮活発さにある。毎年八月二十三日には宝泉院で、二十四日には地蔵寺境内で奉納される。

別所の獅子舞

お堂前庭に砂場の舞台を設ける、砂場四方に竹笹による聖域を備える
堂に向かって前方石段に楽師が位置し、左側に花笠・弓などが待機、後方右に檀家の観客席があり
大獅子=捩角、中獅子=直角、女獅子=無角
※宝泉院でのルポです

奉納日:毎年8月23-24日 16:00〜17:00
伝承地:千葉県印西市別所1013 地蔵寺 / 別所1005 宝泉院