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2009 |
篠籠田に伝わる行事で、毎年八月十六日に西光院の境内で行われます。篠籠田は、その昔、利根川に沿った沼沢地で水田耕作には最も適し、古くから稲作が発達していました。米作りを生業としていた農民にとって、水は極めて大切で水を支配するといわれる竜神信仰がうまれました。そのため篠籠他の獅子は竜神をかたどる“龍頭の獅子”です。獅子舞の始まりは徳川綱吉公の元禄時代といわれています。八月十六日、盆の施餓鬼の日、西光院の前庭で祖先の霊をなぐさめ、五穀豊穣と家内安全を祈願して舞を奉納するものです。また特別に雨祈り(雨乞い)の舞を神社の前で行いました。日照り続きで田畑は乾き、作物が枯死しかかったとき、米作りを主体としている農民が竜神に雨を願って、全村一丸となり心身を清めて祈願するのが雨祈りです。定めた日数の中日には、一転にわかにかき曇り篠つくような慈雨がたっぷり降るといわれ、地元はもとより、埼玉、茨城の各地方から依頼され、舞に行ったこともあります。古来から、“篠籠田の三匹獅子の日は、三粒でも雨が降る”といわれています。
篠籠田の獅子舞
西日・猛暑・大勢の観客で身動きがまったく取れません。一度、撮影場所を決めたら、別の場所へ移動しての撮影は基本的に難しい。獅子が踊る範囲は狭く、そこに観客が囲みます。また、順光での撮影場所は限られます。録音は塩を警戒して後方へ三脚をセットしたが、手元でも良かったかも知れない。ただし、猿役が容赦なく観客の中に突入し塩を撒き散らします。カメラ・レンズにも塩を投げつけます。
※“雨乞いの和歌”の録音は失敗しました。