房総の祭事記 〜千葉の郷土芸能と民俗行事〜 モドル ホーム

諾冉神社例祭'07

境内東側にある白木の鳥居は、神社の東側にある、極相林におおわれた小丘の山頂に御鎮座されている、諾冉神社の鳥居です。鳥居は、諾冉神社への参道(山道)のちょうど入口にあたり、ここから険しい道を登って参ると、約5分ほどで、山頂の諾冉神社に至ります。諾冉神社例祭(山開き)をのぞいてはふだん、あまり登っていく方はいません。険しい登山道のすえに、やっとのことで山頂にたどりつくと、そこには、諾冉神社が御鎮座されています。諾冉神社には、天照皇大神の親神様であらせられ、「くにうみ」神話でよく知られる、伊邪那岐・伊邪那美の両大神がお祀りされています。ゆえに「なぎなみ様」と仰がれております。(原則的に)平素は特別に許しを得ないと登拝できませんが、4月初旬(4月8日前後の土曜日)の諾冉神社例祭では山が開かれ、地域に暮らしている老若男女、学校から帰ってきた子どもたちでにぎわいを見せます。夫婦神であることから、特に縁結びに霊験があると言われ、また海上安全、産業繁栄の御神徳があります。諾冉神社からの景観もまたすばらしく、南側は天津小湊の町並と太平洋の大海原を、北側は房総丘陵の山々を遠く望むことができます。なぎなみ様は、ふもとに暮らす人々、遠い海原を航行する船舶をお見護りになっておられるのでしょう。

諾冉神社例祭

奉納日:4月8日(4月上旬の第2日曜日?) 10:30(参拝された方には神札、赤飯を授与)
伝承地:千葉県鴨川市天津2950 天津神明神社 / 旧・天津小湊町