房総の祭事記 〜千葉の郷土芸能と民俗行事〜 モドル ホーム

大戸見の神楽'06

毎年八月三日(現在は第一日曜日)の稲荷神社の祭礼に拝殿わきの神楽殿で奉納される。かつては土地に八組があり、祭礼には各組に伝わる神楽が集まり、賑やかであったが、現在は二組だけ奉納されている。演目は、二人立ちの獅子を中心として、笛二人、大太鼓一人、小太鼓二人、鉦一人で構成され、演目は前かがり、おんべの舞、鈴の舞、くるい、おくりから成っており、人が次第に成長していく過程が表現されているといわれています。「前かがり」は一人で歩けない幼児期を表し、次に舞い手が御幣を持って舞う「おん弊の舞」、そして「鈴の舞」、更には少年期を表現するという「くるい」となり、結びに「おくり」を演じて終わるのだと説かれています。なお、お囃子には、ばかばやし・さんぎり・あまだれ・きりんばやし・ごばやし等がある。祭礼の起源は、水不足に悩まされていた房総丘陵で、川から隧道を掘って水を引く「二五穴(にごあな)」と呼ばれる、灌漑用水路が天保七年(一八三六)に完成した事を記念し、五穀豊穣を祈願して奉納したのが始まりとされる。

豊亀稲荷大神 夏季例大祭
平成十八年八月六日 次第


09:00 神社へ練り込み(三本松組,片野組,名殿・利根組)
09:10 神事
10:00 神楽奉納(名殿・利根組)
11:00 神楽奉納(片野組)
11:45 奉納終了

※暑い真夏の盛りとあって、来訪客には冷たい缶飲料のおもてなしがあります。

奉納日:毎年八月 第一日曜日 9:00-12:00
伝承地:千葉県君津市大戸見3328 稲荷神社